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水耕栽培入門(実践編)

[1]水耕栽培用肥料
水耕栽培用肥料は土耕栽培用肥料に植物が土中から吸収するZn,Mo,Cu,Feなどの微量成分を添加したものです。家庭菜園用ハイポニカ、プロ用大塚肥料などがあります。プロ用大塚肥料は以前は入手困難でしたが、今は通販で入手できます。私は大塚肥料アミノハウス1号、ハウス2号を各10Kg購入し使用中です。
大塚肥料を選んだ理由は
①ハイポニカに比べ実使用単価が1/10程度で非常に安い。
大塚肥料10Kg買いとの比較ですがハイポニカが3.3~5円/養液1Lに対し大塚肥料は0.4円程度です。
②大塚肥料のほうが収量が多く優秀とのブログ報告があります。プロ用としての信頼性ですか。

最近では大塚肥料の小分け粉末パックや、粉末を溶かした原液で販売している店があります、ハイポニカを意識した価格設定で割高ですが試してみる価値があります。


ハウス2号は非常に吸湿性が高くそのまま放置すると吸湿により直ぐにシャーベット化して最後には水溶液になります(写真右)
先輩の忠告に従い、100均でチャック付密閉袋を買ってきて、肥料開封直ぐに料理はかりでアミノハウス1号は150gr、ハウス2号は100grに小分け、チャックを閉め、さらに口部を丸めてテープで止め完全密封しました。ハウス2号で100袋、1号で66袋と大変でしたが、購入2年目になりますが問題なく使用しています。
H25/12/23追記;2号の保管には100均の密閉袋では耐性が無く、2年保管に耐えません、スーパーで売っているZiplocフリーザーバックをお使い下さい。

使い方は簡単です。

まず2種の肥料1袋づつ1Lの水に別々に溶かし原液を2本作ります。水は水道水を一旦沸騰させて冷ましたものを使います。塩素があると、肥料と化学反応し変質します。原液どうし混ぜるとこれも化学反応し変質します。保管は光の当たらない場所
栽培に使う養液は日向に1日置いた水道水10Lにつき原液それどれ50ccいれて完成です。
これでEC1.2の水耕栽培養液が出来ます。私は省資源の為、風呂の残り湯をバスポンプで汲んで
使ってます。(入浴剤を使わない日限定)
原液の増減は植物の様子を見てします。先輩方のブログ、本など参照し、あとは経験あるのみです。
肥料について詳しくは大塚肥料のHP参照ください。
大塚肥料のHPはプロ向けで使い方が判りにくい、個人の水耕栽培用に書かれたHPも参考に見てください。
小分け販売もあります。左サイドのAMAZON マイショップで紹介しています
尚、私は大塚5号は使っていません。大塚のHPを見ても、1号、2号の使用量が多いと不要の様です。

[2]苗の育て方
私は苗を原則、種から育てています。
理由は
苗から購入する場合、
①水耕栽培用に土を取り除く手間が掛かる。
②病害虫に侵された苗が混入する可能性がある。
③長時間肥料不足で放置され、成長の止まった、いわゆる老化苗の可能性がある。
種から育てると①②③の心配がない。第一苗一本当たりの価格が非常に安くつく。
種を買うと賞味期限に相当する発芽有効期限がありますが、種の保管は袋を密閉し冷蔵庫に保管すれば、2年以上経ったものを問題なく発芽した経験があります。
苗の育て方は主に水耕栽培のテキスト
水耕栽培のバイブル本である矢野謙介氏の著書 「これからのガーデニング 水栽培野菜づくりの愉しみ―土がなくても野菜は育つ」に記載
オリジナルは
①不織布を長さ10cm幅3.3cmに切る。
②エヤーキャップを幅10cm長さ30cmに切る。
③エヤーキャップの凸凹のある面に不織布を縦半分に折り3cmぐらいの間隔で並べ海苔巻状に丸め、輪ゴムで止める。
④海苔巻の側面から種を5~10粒なるべく浅くいれる。
⑤これを水を2~3cm入れた容器にいれ直射日光の当たらない場所に置く。
⑥発芽したら直ぐに日光にあてる。
⑦本葉が出だしたら、養液に入れ替える。
以上ですが、風太くんの場合は種を一昼夜以上水につけ、芽が出た種を選別し1~2粒を慎重に爪楊枝と指先で水に濡らした不織布に挟む方法に変更しました。
この方が確実に双葉~本葉へ成長しますし、種に無駄が少ない。
ミニトマトのアイコ等は一袋20粒で販売しています。この様な種は1粒づつ植ます。そして装置に植え付ける時に発芽した苗の一番元気なものだけ残し摘み取ります。

双葉が出たらすぐ日光に当てます。長時間日光が当たらに所に置くと茎が伸びすぎ弱くなります。
外に出すときは根の部分に日光が当たらに様に黒いビニールシートを切ってカバーします。

豆類など種の大きな物は不織布を使った上記の方法は無理があります。
大きな種は川砂を使う方法など紹介されていますが。
私は一番手頃な方法として土ポット(ジフィーセブン)をつかっています。←マイページ参照
私は近所のホームセンターで調達していましたが、この記事の為,調べたら通販の方が安い。
今度は私もAMAZONにします。
土ポット(ジフィーセブン)は吸水・保水性の良いヤシの繊維を固め外を網状の布で覆ったものです。
水に付けしばらくしたら水を吸い膨らんできます。たっぷり水を吸わせたら、上部に種を植え付け放置するだけで、3~4日で発芽します。
発芽し、根が土ポッドの外に出るまで成長した時点で、丁寧にヤシ繊維部をほぐし流水で取り除いたうえ、双葉の部分を外に出し不織布に挟み、エヤーキャップで海苔巻状にしてさらに根待つか、


写真の様に首の所に幅3.3mm長さ30cmのエヤーキャップ(凸凹部を内側にする)を巻いて直接栽培装置の穴に固定する。これでも大概、不織布を通じ養分を吸収し順調に生育します。
写真は枝豆の苗です。このまま水平パイプ栽培装置に定植し順調に本葉が出始めました。


[4]その他
①ゴーヤカーテンは4mに達しています。さあ、どうして収穫しようか?
ハシゴ、脚立は結構危ない、落ちて骨折の重傷を負った仲間の話をよく聞きます。
考えたすえ、


そうです。100均で買った昆虫採集アミと2mの棒の先にカッターナイフをガムテープで張ったものです。
最初は棒+カッターナイフだけで収穫しましたが、ゴーヤは地面に落ちキズが付いてしまいました。
ゴーヤの表面に傷をつけると内部から液が染み出てきて保管できない。
そこで何か無いか見渡した所ありました、家庭菜園の天敵、蝶捕獲の為に買っていた網です。2m近く伸ばせる優れものです。
ゴーヤ収穫法は網で受けた状態でカッターナイフでゴーヤがぶら下がっている蔓を切る。
これで見事、難題を解決しました。

②水耕栽培に限らず、物つくりの場面で離れた位置の物の高さを正確に同一にするという時、普通巻尺て両方の高さを測りますが、地面の様に凹凸うねりのある場所ではそれでは正確に同一高さに出来ません。
風太くんの作った水平パイプ式プランターの場合、4Mのパイプを両端で2mm以内の誤差で水平に設置する必要があります。
浮き根式プランター複数を離れた位置に置き1台の自動水位調整器でコントロールする場合も同様です。
この様な場合皆さんはどうされます?
そうです、中学校の理科の時間に習ったサイフォンの原理の応用です。
4Mのパイプを正確に設置する為に、5Mぐらいの細い透明のビニールチューブを購入し、中に水を入れて、こぼさない様にパイプの両サイドにガムテープで止める。ビニールチューブ内の水の高さが両端でパイプ端から同じ高さになる様に根気よくパイプの支柱に薄い板をかます等で調整します。同じ高さになればパイプは正確に地面(というより地球)に対し水平に設置されます。
水タンクを高い位置に置き、水位によって水を供給する、というのも基本原理は同じですね。



③このところ、浮き根式プランターを設置している西側システムの水の供給が悪い事に気が付きました。朝方プランター内の水位を確認すると水位は正常なのに、昼になると急速に水位が低下します。この所の猛暑の為、魔法の自動水位調整装置の供給能力が不足するのでは?と思っていましたが、
念の為、給水パイプを外して見ました所、水タンクから10M先に取り付けた自動水位調整装置へつなぐパイプの所で水の出が非常に悪い事が判りました。
本来なら水タンクから1M以上下に設置しており水が勢いよく流れるはずなのにチョロ・チョロ。
変だな?と思い順番にパイプを外していったら、水タンクにつなげる1番目のパイプが動脈硬化を起こしていました。
水タンク→1番目のパイプ→2分岐管→各自動水位調整器→各プランターグループという水の流れの1番目のパイプです。
分岐管を外してみたら水タンクの水圧で勢い良く水が飛び出すはずが、チョロ・チョロの流れです。
パイプを外して中を見るとパイプ内周にヘドロが付着している様でした。30cm程度短いパイプでしたので、串カツ用の細い串を両側から突っ込み中をほじくり回した後、水を口に含んで思い切り吹いてみたら

ヘドロが飛び出しました。ヘドロは水苔や、ごみの類と思います。
掃除してから再度水タンクに繋いだら、勢い良く流れました。10M先に繋いだ自動水位調整装置の手前でも勢いよく水が出ましたので、このパイプが原因と判断しました。
短いパイプだったので、掃除出来たけれど、長いパイプでは難しい。2年くらいで取り換える必要が有るのかな?と感じました。
幸い20M送料込で1500円程度と近所のホームセンターより安いパイプの販売先が判ったので、定期的な取り替えが良い様に思います。 ←amazonマイストアー参照
西側の浮き根式プランター群は水タンクに繋ぐ4mmのパイプ1本から8台のプランターに分岐を繰り返して水を供給する構造の為、少し無理があると考えていました。そこでこの際、写真の様に水タンクに給水パイプを増設し、キューリグループとミニカボチャ+ゴーヤグループのそれどれ直接水タンクから供給する回路に変更しました。

④エヤーポンプについて
風太くんは水耕栽培開始当初は教科書通り、観賞魚用エヤーポンプを購入しました。所がすぐに栽培装置を増設し2台目のポンプを購入しそこで考えました。このまま行くとポンプだらけになり購入費用も嵩む!!庭がたこ足配線になり、危険だ!!という事で先輩のブログにあった浄化槽用のエヤーポンプを導入しました。
これが大正解でした。
現在はエヤーリングが14カ所まで増えています。まだまだ増えそうです。
鑑賞魚用エヤーポンプをそのまま買い続けていたら1個1000円程度ですので14000円掛かった計算です。
浄化槽用ポンプは各社が出していますが実績と信頼性を加味して安永のAP30←amazonマイストアー参照を選びました。

25Wですがさる農業大学のレポート通りエヤーリングを間欠運転にしており電気代を節約しています。
風太くんの水耕栽培はまだまだ規模が増えそうですがこのポンプでエヤリング箇所3~40カ所は大丈夫。
設置場所は庭の角、そこから2方向に各8mずつ13mm硬質塩ビパイプで配管しています。配管はラティスに紐で括り付けただけですが振動がありません。


空気取り出し口はホームセンター観賞魚コーナーにあったエヤー分岐用金具を直接硬質塩ビパイプに穴をあけ差し込んでいます。
エヤリングは垂直パイプ栽培装置のタイマーに同期させ15分間隔の間欠作動にしています。